急変:2022年8月23日のFacebookから
少し感傷的になるのをお許しください。9年前の7月26日、麻布十番のマンションの植え込みに捨てられていた仔猫をエカ様が拾ってきました。角膜穿孔で両目が見えていない仔猫でした。捨てられていたマンションの名前がクレッセントだったので「三日月」と名付けました。
近所の動物病院の紹介で茗荷谷の眼科医に見せて治療をしてもらい、三日月の目は見えるようになりました。三日月の目の治療費を捻出するため、当時乗っていたタイプ997の911カレラのサスペンション交換をぼくは諦めました。
目が見えるようになった三日月はとんでもない暴れん坊で先住猫のももをいじめ倒しました。元々アメショーが混ざったような毛並みですし、体力的にも日本猫を上回っており、この暴れん坊には手を焼きました。困ったエカ様が三日月の遊び相手として、保護猫の「春」を迎えました。
フランスから戻って少し経ってから、三日月はなんだか元気がない様子でした。ご飯もあまり食べず、今日は全く食べなくなってしまいました。我が家の猫たちは全て保護猫、拾い猫、迷い猫なので近所の獣医師の先生には初期からお世話になっています。今日、三日月を先生に診せにいきました。
三日月はもうほんの少ししか生きられないと聞かされました。まだかなり動揺しています。19歳のヨッシー吉宗はヨボヨボですが、まだ食欲旺盛。それなのに、まだ9歳で暴れん坊の三日月の方が先に逝ってしまうなんて。でも顔を見ると少しわかります。もう目の光が弱いんだよ、三日月。
あーあ、Facebookなんかやるもんじゃないな。でもこうしてここに書き込んで悲しみを癒そうとしているのもまた事実。
三日月は幸せだったと思う。エカ様に拾われて。ぼくも911カレラのサスペンション交換やめて奴の回復に貢献したし。あとどのくらい三日月が生きているのかわかりません。でもそれまで他の3匹の猫たちと同じように今まで同様可愛がってあげたいと思います。
エカ様の影響で猫4匹と暮らしているぼく。いつしか弊社は猫の駆け込み寺みたいになりました。
それゆえにぼくは野良猫教授と呼ばれるようになったのです。野良猫教授の愛は三日月にも他の3匹の猫たちにも強く注がれているのでした。
最後まで一緒だよ、三日月。
写真は眼科医の治療で目が開いた頃の三日月。
さようなら、ぼくの三日月
雨模様。
三日月は僕の太陽でした。
弔いの動画とKANJIGRAPH作品
ペットロスってあるんだなぁ。今回ぼくは本当に心の底から悲しみました。それでも何とか気持ちにけじめをつけたくて、ぼくがどんなに三日月のことを(もちろん他の3匹の猫たちも同じです)愛していたのかを動画にしてみました。正直、動画編集は非常に辛い作業でした。
野良猫教授のYouTube”BIKE&WORDS”から
KANJIGRAPH作品「明」
僕は2020年から書家として活動しています。2022年の夏、そして秋僕は作品を作らなければなりませんでした。色々と悩んだ末に三日月をテーマに作品を書こうと思いました。選んだ文字は「明」です。 暗い洞穴の中で古代人が頭上を見上げている。そこには青く輝く月の光が、…そんなシーンです。
光:2022年9月11日のFacebookから
先月30日、虹の橋を渡って行った愛猫、三日月。
可愛かった三日月を思いながら、
10月の展覧会用の作品を書き上げました。
六尺の紙は広かった。
師と先輩方に感謝申し上げます。
明。
こんなシーンを想像してみてください。
古代人が洞穴から空を見上げている。
洞穴の中は暗くゴツゴツとした岩が聳え立っている。
でもその頭上には青く輝くお月様が。
その光は静かにでも優しく人々を照らしている。
弱くても気が付かなくてもそこには光がある。
光がないと思うことがあるかもしれない。
ならば自分が光になればいい。
そうだろ、三日月。
お前は光になったんだよな。