BMW G310Rに2021年モデル登場
BMW Motorradが提供するスモールスポーツバイク、それがG310Rです。Gシリーズは単気筒。Rはロードスター。310は排気量クラスを表します。兄弟車にはG310GSがあります。こちらは同じエンジンを積むアドベンチャー。
ぼくは2019年前半に突然、BMWの有明ショールームでG310Rを見て、こんな小さいのあるなら乗ってみたいなと思い、2019の10月から自動車学校に通い、2020年7月にめでたく普通二輪を獲得し、G310Rの2020年モデルを購入。
この辺りの経緯については過去のポストをご覧くださいませ。
いろいろな事情もあり、まだ納車には至っておりませんが、近々G310Rで公道デビューする予定。しかし、その前に2021年モデルが発表されてしまったわけです。
2021年モデルは主に電装系が今日的にアップデートされています。↑のポストにも書いていますが、大きなアップデートは以下の5つ。
①LEDヘッドライト
②LEDブレーキライト&インジケーター
③スリッパークラッチ
④電子制御スロットル
⑤調整機構付きクラッチ&ブレーキレバー
でも逆に言うとこれしか変わってないわけです。ということで改めて諸元、仕様を確認してみようと思い立ちました。分かりやすい比較表はまだどこにもないようなので作成すれば、検討中の方のお役にも立てるかなと。
G310R MY2020/MY2021比較表
ということで仕様の比較をしてみます。MY2020、MY2021ともに海外仕様を比較する形を取ります。データソースはこちらを参考にしています。
ビーエムダブリュー (BMW) G310R
ビーエムダブリュー | BMW G310R 2015年のミラノショー(EICMA)で発表されたG310Rは、排気量313ccの水冷4スト単気筒エンジンを搭載したロードスポーツモデル。2017年の新型モデルとして発売された。G310Rは、エンジン排気量によって免許区分が設定されている日本市場において「中免で乗れるBMWモトラッド」としての大きな反響を得ることになった。とはいえ、開発に日本市場が意識されたわけではなく、アジア圏や中南米など、二輪市場の拡大が著しい新興国がターゲットにされていたためである。そんな理由から、販売価格も(それまでのBMWと比較して)手頃なレベルに設定されていた。安価とはいっても、ABS(アンチロックブレーキ)が標準装備され、倒立フォーク、ラジアルマウントされたフロントキャリパーなど、仕様は上位モデルたちとそん色ないものであった。また、このエンジンには、「前方吸気後方排気」という特徴もあった。これは、一般的なバイクと違い、エンジンの前方から吸気を行ない、後方に向かって排気するというもので、シリンダーそのものも、一般的な前傾ではなく、後傾するスタイルが採用されていた。この後、G310RをベースにしたアドベンチャーモデルのG310GS(2018年-)も発表された。日本では、2017年9月1日出荷以降のモデルにETC車載器が標準装備された。2020年8月、G310R/GSの生産が行われるインドにおいて、両車の新しいモデルのティーザー広告が公開され、10月に発売された。ともにインドの環境規制であるBS-VI(欧州のユーロ5相当)に適合し、ライドバイワイヤの採用、スリッパークラッチの装備、ヘッドライトとウインカーがLED化されるなどの変更を受けた。 Style Sport/Limestonemetallic タイプグレード名 G310R モデルチェンジ区分 マイナーチェンジ 仕向け・仕様 海外メーカーモデル 全長 (mm) 2005 全幅 (mm) 849 全高 (mm) 1080 ホイールベース (mm) 1380 シート高 (mm) 785 車両重量 (kg) 164 乗車定員(名) 2 原動機種類 4ストローク 気筒数 1 シリンダ配列 単気筒 冷却方式 水冷 排気量 (cc) 313 カム・バルブ駆動方式 DOHC 気筒あたりバルブ数 4 内径(シリンダーボア)(mm) 80 行程(ピストンストローク)(mm)
項目 | G310R MY2020 | G310R MY2021 |
全長(㎜) | 2,000 | 2,005 |
全幅(㎜) | 820 | 849 |
全高(㎜) | 1,070 | 1,080 |
ホイールベース(㎜) | 1,380 | 1,380 |
シート高(㎜) | 785 | 785 |
車両重量(㎏) | 159 | 164 |
乗員定員 | 2 | 2 |
原動機種類 | 4ストローク | 4ストローク |
冷却方式 | 水冷 | 水冷 |
気筒数 | 1 | 1 |
排気量(cc) | 313 | 313 |
カム・バルブ駆動方式 | DOHC | DOHC |
気筒当りバルブ数 | 4 | 4 |
ボア(㎜) | 80 | 80 |
ストローク(㎜) | 62.1 | 62.1 |
圧縮比(:1) | 10.6 | 10.9 |
最高出力(Kw) | 25 | 25 |
最高出力(Ps) | 34 | 34 |
最高出力回転数(rpm) | 9,250 | 9,250 |
最大トルク(Nm) | 28 | 28 |
最高トルク回転数(rpm) | 7,500 | 7,500 |
燃料供給方式 | FI | FI |
燃料タンク容量(L) | 11 | 11 |
リザーブタンク容量(L) | 1 | 1 |
バッテリー容量 | 12V-8Ah | 12V-8Ah |
エンジン潤滑方式 | ウェットサンプ | ウェットサンプ |
クラッチ形式 | 湿式・多板 | 湿式・多板 |
変速機 | 6段リターン式 | 6段リターン式 |
動力伝達方式 | チェーン | チェーン |
フレーム形式 | スチールチューブ | スチールチューブ |
キャスター角 | 64.9度 | 64.9度 |
トレール量(㎜) | 114 | 114 |
フロントブレーキ | 油圧式ディスク | 油圧式ディスク |
リアブレーキ | 油圧式ディスク | 油圧式ディスク |
フロントサスペンション | テレスコフォーク | テレスコフォーク |
フロントフォーク | 倒立 | 倒立 |
フロントフォーク径(㎜) | 41 | 41 |
フロントサスストローク(㎜) | 140 | 140 |
リアサスペンション | スイングアーム | スイングアーム |
リアショックアブソーバー数 | 1 | 1 |
リアサスストローク(㎜) | 131 | 131 |
フロントタイヤ | 110/70/R17 | 110/70/R17 |
フロントタイヤ構造 | ラジアル | ラジアル |
リアタイヤ | 150/60/R16 | 150/60/R16 |
リアタイヤ構造 | ラジアル | ラジアル |
ヘッドライト | ハロゲン | LED |
リアライト | LED | LED |
ウィンカー | ハロゲン | LED |
ABS | 〇 | 〇 |
スリッパークラッチ | × | 〇 |
ライドバイワイヤー | × | 〇 |
ETC | 〇 | 〇 |
ふう。結構疲れた。
でもこの作業、やってみてよかったと思いますね。電装系以外はほとんど変化なしだと思っていたけれど、微妙に違っていることがわかりました。
BMW G310R 2020-2021の差異
細かく見ると結構変わっています。変わったのはこんなところ。
全体のディメンション
2021年モデルは2020年モデルよりも少しだけ、大きくなっています。ホイールベースは変わらないものの、全長、全幅、全高が少し大きくなりました。その差異は、全長で5ミリ、全幅で29ミリ、全高で10ミリ。ハンドルバーの角度、ミラーステーの形状、リアフェンダーの長さやマウントの仕方などが変わっている可能性は高いですね。
車両重量
車重は159㎏から164㎏へと5㎏増加しています。電子制御が増えたので、何等かの補器類が付いたのかも知れませんね。でも5㎏もあるかなぁ。ちょっと車重アップの理由は不透明ですね。
もともと軽量なのが特長と言えるG310Rなので、5㎏とは言え重くなるのは不利と言えば不利。その点においては2020年モデルの方がいいと思います。とはいえ、ライダーのダイエットの方が説明力強いのは間違いない。(笑)
エンジンの圧縮比
地味に2021年モデルでは圧縮比が高められています。ディーラーさんの説明ではエンジンはまったく変わっていないという触れ込みでしたが、微妙にチューニングが変わっている可能性は否定できません。とは言え劇的な変化ではないと思いますが。
今回新たに気づいた差異は上記の3つです。それ以外の差異は以前と同じ。
電装系のアップデート
カラーリングの変更
です。電装系は羨ましいけど、カラーリングはそうでもありません。KTM風にフレームが赤く塗装されてたり、ツートーンカラーなどが好みじゃないのです。でもエンジンブロック自体がシルバーではなく、やや濃い色になったのはちょっと羨ましい。なぜならぼくは、自分のG310Rをオールブラック系のイメージに近づけたいと思っているからです。
エンジンブロックがシルバーからもう少し濃いメタリックになった方が全体として黒い塊感が出そうでいいなと思うんですよね。まあ些事と言えば些事です。そしてお待ちかねの結論としては、
やっぱり2020年モデルの自分のG310Rがいい
ということになります。
G310Rの2021年モデルは発表されたものの、インドの製造工場、ドイツのオペレーションいずれもCOVID-19の影響で万全には動いていない模様。先日ディーラーさんに聞いた話では、S1000RRはタマがあるものの、ほかは軒並みタマがないとのこと。
このG310Rも2021年モデルを注文して納車できるのは、下手すると2021年後半から2022年前半になりかねない模様です。もしG310Rがいいなと思う人は2020年モデルの流通在庫を探すか、程度の良い認定中古車を探す必要がありそうです。