WHEELS

小宇宙としての自動車。ポルシェ911カレラの魅力。

投稿日:2016年7月24日 更新日:

ぼくは所謂スーパーカー世代であり、
自動車はある種の憧れ、いまでも無くてはならないものと考えています。
過去十数台のクルマを乗り継いできて、
いま濃厚な記憶を残しているのはやはりポルシェです。

購入したのは2008年でしたが、注文したのは2007年。
リーマンショック前だったので、ディーラーは超強気でした。
ぼくはマニュアルシフトを発注したので値引きほぼゼロ。
ディーラーに顔を出したのは2006年と記憶していますが、
あまり相手にしてもらえず、2007年の発注まで約1年。

carrera001

ポルシェはそのクルマの製造年月日を顧客に教えてくれます。
いわば自分の愛車の誕生日が明確になるのです。
ぼくの発注したポルシェ911カレラ(タイプ997)は
2008年の2月11日にドイツで生産され、4月21日に納車されました。

carrera016

ポルシェの魅力は極めて多岐に亘りますが一言で集約すれば「精密さ」と思います。
いまや自動車もパソコンと同じで、各種のモジュールを組み合わせれば
それなりの形になるところまで来ています。
しかしポルシェは多くのモジュールを自社で製造しているのは無論、
その内部構造は複雑で細かな部品までも自社で開発し、
それをキッチリとくみ上げてクルマを作っている数少ないメーカーです。

そのことはクルマのエンジンをかけて走り出せばすぐに分かります。
エンジンの音がして、排気音がして、タイヤの音がして、風切り音がする。
これが普通のクルマの感覚なのですが、
ポルシェの場合、エンジンの音が極めて複雑、様々なパーツの駆動音が
しっかりと聞こえてくるのです。
このことによって多くの部品やパーツが正確に動き、
その機能を果たすことによって極めて高い性能を実現している、
ということが明確に伝わってくるのです。
それは無数の星から成る小宇宙と言ってもよいのと思うのですね。

carrera014

こうした粒度の低さ、解像度の高さ、精密性、
そして秩序調和という世界観を持つ自動車メーカーはポルシェしか想起できません。
ほかの分野に目を向ければ機械式時計などもそうかも知れません。

ぼくは現在このポルシェを手放してしまい、BMWに乗っていますが、
こちらはクルマの性能は高くともやはりポルシェとは違います。
官能性(気持ちよさ)、快適さ、正確さがキーワードでしょうか。
いまでもときどきあの小宇宙に戻りたいと思ってしまいます。

-WHEELS
-,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

大型自動二輪免許を取得した。それにどんな意義があるのかを考えてみた。

Contents 大型自動二輪免許を取得した何かに挑戦するのはいいことだ大型に乗るにあたっての注意事項大型自動二輪免許を取得した 昨年(2021年)の個人的なエポックと言えば、大型自動二輪免許の取得で …

思い切って大型自動二輪教習に申し込んできた。適性検査まで驚愕の2ヶ月待ち。

Contents 大型教習に申し込んできた大型を取ろうと思ったわけ気になるバイクはあるかBMW S1000RDUCATI MONSTERTRIUMPH SPEED TWINBMW RnineT大型教習 …

997mt

日常を小さな冒険にするひとつの方法。ぼくがマニュアルトランスミッションを愛する理由。

Contents オートマティックという罠自分でやる楽しさだってあるモーターバイクは楽しさに溢れてるロードバイクの楽しさも共通だ完璧に出来たら冒険じゃないオートマティックという罠 日常を非日常に変える …

ハスクバーナがスヴァルトピレン125を発表。いいバイクだと思うけど、今となっては食指が動かない。

Contents ハスクバーナはかっこいいスヴァルトピレンに125ccが出たぼくの食指は動かないもし自分が125ccを買うならSUZUKI GSX-R125SUZUKI GIXXER 150ハスクバー …

vitpilen401

ハスクバーナ・ヴィットピレン401に試乗。憧れの女性は見た目通りのドSだった。

HUSQVARNA / Vitpilen401 MY2020 Contents ヴィットピレンに憧れていた実車はやはり抜群にカッコいい憧れの女性はドSだったヴィットピレンに憧れていた 大人のための単気 …