クロスバイクとロードバイクの違い
ぼくが全力でお薦めするオヤジ世代のための実益を兼ねた「趣味」はロードバイクです。遊び、ホビーとしてであればロードバイクが最高であり、一択です。ロードバイクに手が届かない、あるいは何となくハードルを感じるからクロスバイク、という考えは間違っています。何度も言いますが、以下が真理。
ロードバイクとクロスバイクは別の乗物です
オヤジが熱量をかけるべきはロードバイクです。ロードバイクで「自転車で速く走る」ことの魅力に目覚めて、日常的に自転車がある生活をしたくなったら、クロスバイクに手を出しましょう。この順番を間違えてはいけません。
別の言い方をすれば、ロードバイクは「サーキット走行を視野にいれたスーパースポーツのオートバイ」のようなものです。公道を走りますが、きちんとした装備をして「よし!」という感じで乗る乗物です。そして、グランプリレーサーがプライベートで乗るオートバイに喩えられるのがクロスバイクなのです。
クロスバイクの選び方
クロスバイクに大事なことは、取り回しの良さ、街中での利便性です。速さとか軽さとかはそれほど重要な問題ではありません。しかし、上述のようにロードバイクとクロスバイクをオーバーラップして考える傾向が、ユーザーにもメーカーにもメディアにもあるので、選び方が混乱してしまうわけです。別物なので評価軸は別になるはずが、つい同じ軸で評価してしまうのですね。ぼくから言わせれば、ロードバイクのようなカーボンのフレームを使ったクロスバイクはお薦めではありません。クロスバイクが備えているべき機能あるいは価値を損なってしまうからです。
ぼくがクロスバイクにとって重要だと思うポイントは以下のようなものです。
①ある程度のスポーツ性能
②そこそこのカッコよさ
③アルミフレーム
④低価格(できれば5万円台)
⑤フロント3枚、リア7枚程度以上のギア
①のある程度のスポーツ性能とは、12キロくらいの重量と35C程度のタイヤによる走破性を持つこと。②はロードバイクブランドのクロスバイクであること、と言えます。そして③のアルミフレームであることは結構大事です。これは④の価格とも絡みますが、アルミの安価なモデルを選ぶ方がいいです。カーボンフレームは転売しやすいので、窃盗団などにターゲットにされます。そもそも、街乗りで日常的に使うクロスバイクの場合、
気楽に乗れることが何より重要
なのです。ロードバイクはクルマ以上に停めることに気を使います。クルマはレッカーの危険がありますが、ロードバイクはいつも盗られる危険があるのです。その気遣いが不要であることがクロスバイクにとって最大の価値なのです。ここ、大事なことなので絶対間違わないようにしてくださいね。⑤についてはそれほど重要ではありませんが、マウンテンバイクのようにフロントのギアが3枚あることで、ロードバイクよりは坂道に強いのがクロスバイクの特徴でもあります。この点はあらかじめチェックしておいた方がいいと思います。
ぼくが選んだクロスバイク=TREK FX1
ぼくはロードバイクに乗って、普段の生活にも自転車が欲しくなったので、クロスバイクを買いました。ロードバイクを買ってから約1か月後くらいでした。もちろん、
家から一番近い専門店で買う
というのは、スポーツバイク購入の鉄則なので、ロードバイクと同じく、トレックストア六本木で購入しました。購入した車種はFX1です。トレックのクロスバイクの中で最も安価なモデル。購入した2017年7月当時の価格は45,000円でした。
FX 1 Disc | Trek Bikes (JP)
もっとたくさん走り、軽いフレーム、ワイドなギア比、高強度のホイール、制動力の高いディスクブレーキなど、重要なパーツのパフォーマンスは譲れないあなた。また、優れた価値やトレックの生涯保証による安心感も得たい方に。 …
FX1も最新の2021年モデルではディスクブレーキが標準になり、価格も55,000円です。でもこれが最もお薦めのクロスバイクだと、ぼくは思います。同様の価格帯だとやはりジャイアントでしょうね。こちらも2021年モデルでリムブレーキのモデルは52,000円。
ESCAPE R3 (New 2021)
COLOR : レッドオレンジ PHOTO : 500mm COLOR : ブラックトーン PHOTO : 465mm COLOR : ホワイト PHOTO : 430mm COLOR : サンバーストイエロー PHOTO : 500mm COLOR : ブルー PHOTO : 465mm BSEAT ANGLE EHEAD ANGLE FWHEEL BASE GREAR CENTER ※適応身長はあくまでも参考値であり、適合を保証するものではありません。 サイズの選定については必ずジャイアント正規販売店にてご相談ください。
ビアンキやキャノンデール、ジオスなど他のブランドもありますし、いろいろと目移りしてしまうと思います。特にこの2モデルはトレック、ジャイアントのボトムラインなので、同じブランドの中でもう少し上に目が行くことも多いと思います。でもここはグッと堪えて、この2台から選んでください。投資対効果は最高です。もし高級志向などがあるのだとすると、それはロードバイクを買うことで叶えてください。その方が絶対に幸せになれますから。
クロスバイクはいいぞ
クロスバイクを手に入れたら、毎日乗りましょう。どんな小さなお使いもクロスバイクで行きましょう。ちょっとコンビニまででもクルマを出したり、モーターバイクで行く、という人も環境によっては多いと思いますが、そこをクロスバイクにするのです。
ぼくの場合は、自宅からオフィスまで徒歩約4分の距離ですが、わざわざクロスバイクで行きます。突発的に入ってくる、恵比寿や赤坂辺りでの打ち合わせにはクロスバイクで行くのが一番早くて安価だから。それに不在時に入ってくる連絡票!ぼくの場合、郵便物を受け取りに行くのは芝郵便局なので、麻布十番界隈からだと往復約5キロの行程。でも途中、芝公園の緑の中を走り、東京タワーを見上げることができます。こういうちょっとした風景を感じられるのが、クロスバイクの魅力です。
そして小さなライドを積み重ねると意外に距離が伸びていきます。週末のロングライドで使うロードバイクはもちろんもっと伸びるんですけどね。
気を付けて欲しいことがひとつだけ。実はロードバイクに比べてクロスバイクは気楽なので、乗り方が雑になる傾向があります。ロードバイクに乗るときは、かなり慎重になり、五感を研ぎ澄ませている感があります。でもクロスバイクだと安全確認などが少し疎かになったりするのです。
一番危険なのは車道から歩道に上がるときの「段差」です。この段差に捕まって転倒するというケースが結構あります。ぼくもクロスバイクで過去3年間に2回、このパターンで転倒しています。そのうち1回は流血の惨事となる結構な転倒でした。こうした転倒はロードバイクではほとんど経験していません。なぜならロードバイクはほぼ車道を走るから。車道と歩道を使うクロスバイクだからこそ、「段差」に気を付けなくては、なのです。
クロスバイクはとってもいい。気楽で楽しく、便利な乗物です。少しだけ緊張感を持ちながら、楽しんでもらえたらと思います。