M1 Macminiを1ヶ月使ってみて
2020年11月に発表されたアップルシリコン、つまりアップル自社製の半導体を用いたMac。各所で異次元のスピードに感嘆の声が上がっており、特にMacbook Airはかなり売れているようです。
MacminiもデスクトップPCの中でシェアを伸ばしているらしい。詳細は後述しますが、256GBのSSDと8GBのメモリ搭載で7万円台という価格を考えると、この一番安価なモデルに手を出している人がかなり多いのではないかと思います。
ぼくの場合、M1チップ(アップルシリコン)搭載Macは購入するつもりでしたので、11月末にはMacminiをオーダー、12月頭には使用開始しました。購入したM1 Macminiの基本スペックは以下のようなものです。
- チップセットM1
- ハードディスクSSD 1TB
- メモリ 16GB(ユニファイドメモリ)
アップルシリコン搭載のMacminiの技術的なハイライトとオーダーの経緯はこちら。
使い始めた当初は結構難しい課題に直面し、その時にはWindowsメインのぼくにとってちょっと厳しいかなと思っていました。特に問題だったのは、Dropboxの同期ができなかった点です。その辺りの経緯はこちら。
DropboxでWindowsとMacminiを同期させて使うイメージを持ちつつ、最初はOneDriveなどの別のクラウドストレージで代用したり、色々試行錯誤しながら約1ヶ月、M1 Macminiをメインに使ってみました。
そして気がついたら、
Windowsマシンをほぼ使っていない
自分に気がついたのです。
Windowsに縛られていた理由
ぼくのデスクトップ環境は何度か紹介している通り、以下のような感じです。
- モニタは30インチのDELL U3011(2860×1600)
- メインPCはDELLのミニタワー
- サブPCにMac(今回はM1 Macminiを導入)
- キーボードはロジクールのMX KEYS
- マウスはロジクールのMX ERGO(トラックボール)
上記が基本システム。4-5のロジクールのデバイスは、WindowsとMacを切り替えて使える優れものなのでおすすめです。
ぼくがWindowsとMacの両刀使いで来た理由は以下のようなものです。
- マイクロソフトOfficeはWindows /Macで完全互換とは言えないなぁ
- 仕事では多くの場面で互換性問題の少ないWindowsがいいかな
- 会社のインターネットバンキングは当初InternetExprorer縛りだったし
- 写真を加工共有する際はiCloudでiPhone/iPadとシームレスなMacが便利
という感じで、特に仕事で最も利用頻度の高い、マイクロソフトOfficeの互換性の問題と、インターネットバンキングがネックになって縛られていたことがわかります。
つまりWindowsでないとマズイというネガティブな理由があった
という訳です。
それに対して、Macを使う理由は写真や動画などのファイル共有の利便性です。
つまりMacを使うのはポジティブな理由から
ということになります。
これだけで、ネガティブな理由がなければ、Macに移行する方がいいという結論になる訳です。
そして改めてWindowsに縛られる理由を一つずつ見ていくと、実はかなり解決されていることがわかってきたのです。
実はMacへの乗り換え障壁は高くない
なんとなく長年縛られてきたWindows環境。でも改めてこの1ヶ月、M1 Macminiをメインに使ってみて、ほぼこれで大丈夫じゃない?と思えるようになりました。その理由を書いてみます。
もちろんこれはぼくの利用環境における判断であり、使用する機材やソフトウェア、アウトプットの精度などによって変わってくると思います。その点は前提をご理解の上で読んで頂ければと思います。
Dropboxは時間をおけば同期できる
まずはこれ。今までWindowsマシンをメインで使っていたので、Dropboxに膨大なファイルが蓄積されています。これをリアルタイムでMacで共有できないと仕事になりません。
M1 Macmini導入当初はこれがネックでした。理由は分かりませんが、1〜2週間分の新しいファイルが同期されず、これでは仕事にならないな、と思っていた訳です。
それがこれまた理由は分かりませんが、使い始めて2週間くらいで同期されました。理由が分からないのは気持ち悪いですが、同期されてしまえば問題ありません。安定していて処理速度も速く、ファンも回らないMacminiの方が快適です。
Office365はほぼ完全互換している
個人的に最も驚いたのはこの点です。正直、ここまでストレスなく利用できるとは思っていませんでした。ぼくのオフィスにはWindowsとMacが数台同居しています。(ぼくが今書いているWindows/Macmini以外に)
ネットワークと複合機は共有しているので、何かの表紙に奥様のエカテリーナ2世様のiMacでぼくがWindowsで作成したファイルを開いたりするとレイアウトが崩れることが多々あった訳です。
今回、M1 Macminiはクライアント側にインストールしたOfficeはなく、最初から完全にOffice365だけで運用しています。それがいいのかも知れませんが、その場合、ぼくのWindowsで作成したファイルはもちろん、奥様のiMacでもレイアウトが崩れたりすることはほぼなくなっています。
Office 365ではWindows /Macはほぼ完全互換している
これは覚えておいた方がいいと思います。パッケージソフトの時代には、Mac版とWindows版のMSOfficeはかなり使い勝手も違いましたよね。もう別のソフトじゃんというくらいに。
その印象が強い人は、Macに移行できるかなぁ、と思うはずです。でもね、大丈夫ですよ。多分。
ネットバンキングもMacOSに対応している?
小さな会社を経営しているぼくにとって、割と重要なポイントはこれだったりしました。以前から取引銀行はネットバンキングの利用がメインです。しかしサービスを利用する当初、Windows環境はもちろん、IEのバージョンの縛りもあったりして結構面倒だったのですよね。
IEのバージョン縛りがあるくらいなので、当面MacOSでネットバンキングを利用するのは難しいだろうなと思い込んでいた訳です。
今回M1 Macminiをメインに使い始めて、こっちの方が使いやすいな、と思ってからネットバンキングの推奨環境を改めてチェックしてみました。すると多くのネットバンキングはMacでも動くようになっていたのですね。
↑は弊社が利用している「みずほ銀行」のネットバンキングの動作環境ですが、Macでも問題なく使えると思いますね。
といいつつ、最新版M1 MacのOSであるBig Surは動作環境に入ってないね。大丈夫かな?確認してみなくちゃね。
M1 Macminiはメインマシンになり得る
ネットバンキングについてはやや不安が残りますが、まずは多くの人が仕事で使うと思われるマイクロソフトOfficeに関しては、
Office 365であれば完全互換
が達成されているので、この点だけでもM1 Macをメインにするというのは可能ではないかと思います。
それと今更とは思いますが、M1 Macminiをメインで使ってみて思うのは、
以前のMacとは比較にならない速さと安定感
です。
昔のMacはユーザビリティは良くてもマシンの安定感に欠ける印象がありました。でもM1世代は全くもって怪しい挙動がありません。
写真や動画の加工、ブログの執筆、仕事での使用、さらに音響環境の充実など、あらゆる点でストレスの少ない優れたコンピュータだと思います。
使い勝手が非常によく、しかも高性能ということで、ぼくはすっかりこのマシンが気に入ってしまい、文字通り、ネットバンキングを使う時以外は全ての作業をM1 Macminiで行っています。
何度も言いますが、
これほどストレスなく使えるとは思っていなかった
のです。
結論。
M1 Macminiはメインマシンになり得ます。Windowsマシンから乗り換えようと思っている人で、Office 365を中心に考えている人であれば、乗り換えても大丈夫だと思います。
ぜひこの新世代のMacの快適さを体験してもらいたいと思います。
↓Amazonで見ると、メモリ8GBでSSDが512GBのもので約10万円。ハイスペックなPCとしてはリーズナブルだと思います。
今、ぼくが心待ちにしているのは、富士フイルムのWEB CAMのBig Surへの対応です。先日購入したミラーレス一眼、X-S10をウェブカメラにしたいのですが、ソフトウェアがBig Surに対応していないため、M1 MacminiがX-S10を認識してくれないんですよね。
これがアップデートしてくれれば、M1 Macminiを母艦にYAMAHA AG03を介して、マイク、カメラを統合した環境が完成します。そうすれば、動画収録、音声収録、編集加工、ウェブ配信、ウェブ会議などがかなりスムースにできるようになると思っています。
最近のデスクトップはこんな感じ。
M1 Macminiを購入したことで色々な興味が沸き上がってきました。こういうのがいいんだよね。ガジェット好きのぼくとしては、次はアクションを起こしつつ、発信できるようなコンテンツを色々と創っていきたいと思います。
M1 Macは行動の起爆剤になるかも知れない
可能性に満ちたデバイスです。興味のある方はぜひ入手してみることをお勧めします。
通りすがりのおっさんですが、(Office365のあたり)大変参考になりました。私も仕事上Windows環境は必須(会計ソフトと電子申請関係)なのですが、二台持ち歩くわけにもいかず、MacbookAirにParallelsでなんとか凌いでいます。ParallelsはM1Macには未対応ですが、そのうちなんとかなるんだろうと思っていて、購入時期を悩んでいるところでした。Officeの互換性という一つの障壁が取り除かれて、乗り換え時期を睨みつつ、お金を貯めていこうと思います。ありがとうございました。
にしごんさん、コメントありがとうございます。
当方も長年、WinとMacの両方を使い続けてきました。
ParallelsやらBootcampで四苦八苦してきました。
しかし最近はようやくMacが安定してOffeceを使えそうになってきたのは
僥倖だと思っております。
M1Macは長く使えるマシンになる可能性が高いです。
高性能版が出るタイミングで現在のM1Macが安くなるかも知れません。
それがチャンスですね!
またこのブログにも訪れてくださいね。
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よろしければご覧ください。
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